2011年7月23日土曜日

宇和島城夜間開放 2011.07.23 その1

本日、下記の通り、宇和島城の夜間開放をします。
宇和島城では初の取り組みになります。

【日時】
7月23日(土)午後7:00~10:00
受付時間:7:00~8:00/8:00以降は一旦閉門します。
花火打ち上げ時間:8:40~9:20
【集合】
藩老桑折氏武家長屋門(消防署側の登城口です)
城山下駐車場(有料)は当日、混雑する可能性が高いです。
市役所の駐車場(無料)や周辺のコインパーキングを利用ください。
【参加条件】
懐中電灯持参の方に限ります←城内に外灯が一切ないため。
但し、100個までは保証料付(500円)で懐中電灯を貸し出します。
返却いただいたら、返金します。
【参加料】
無料。但し、天守観覧される方は大人200円となります。
【見どころ】
①花火が打ち上げる海面からみれる!
※一番多く上がる花火は約80mの高さで、城山の標高とほぼ同じです。
これまた、なかなか見れないアングルで花火が見れますよ~。

7月10日 下見の様子1
②ライトアップされた天守をまじかに見れる!

昨年のブルーライトアップされた天守
※当日はブルーではないですが、ライトアップを復活します
 ③登城道にはフットライトを設置しますが、これまた結構幻想的な景色です!

7月10日下見の様子2

【おまけ】
①150人分の椅子があります。※但し、3人掛けの長いすが50脚
②本丸で、昔懐かしいふわふわかき氷(100円)とジュース(500ml・150円)の販売をします。※収益金は宇和島城の保存や利活用活動の資金にさせてもらいます。
③天守や本丸周辺で、宇和島城についての無料ガイドをします。
④トイレについては、本丸近くに仮設トイレを4基設置します。

当日は城守さんたちが提灯で、お迎え・ご案内します。

7月10日下見の様子3

なかなか、普段本丸までは上がられない市民の方が多いかとは思いますが、
この機会にぜひ、また久しぶりに、宇和島城に登ってみて、
城山の魅力を、改めて感じていただいて、
そして、城山から花火を見た最初の人になってみませんか?お待ちしていま~す。

憩いの場づくり1 2011.07.03 その2

憩いの場づくり、続編です。

7月3日の活動日の準備作業として、
S城代と植物に詳しいH先生とで、整理する樹木の選別をしました。

基本は傘をさしてでも通れる間隔を意識して、
過密になっている箇所は、ヤブツバキといった、
成長が遅く、高木にならず、花が咲くような若木を残し、
他の場所でも比較的多くみられる樹木は間伐するようにしました。

間伐する木には、ビニールロープを巻いていきました。
また、特に珍しい木や草花については、間違って切ったり、踏んだりしないよう、
色つきのにビールテープを巻いたり、囲ったりもしました。

そして当日、夏日になることを想定して、
午前8時から10時までの2時間を作業時間としました。
早朝にもかかわらず23名の城守さんが参加してもらいました。
また、わたしの恩師であるS先生も一緒に汗を流していただきました。

てきぱきと黙々と作業をする城守さんたち

一緒に作業をするS恩師

ロープをまくなどの事前準備が功を奏して、
手持無沙汰の人はほどんどなく、少し休憩は入れましたが、
皆さん、泥まみれ、汗まみれになりながら作業をし、
予定した第1段階の作業量を
無事、2時間という短い時間で完了させることができました。



ただ、思ったよりは石垣などが見通せる状況ではなく、
次回は、ある程度成長した樹木の枝打ちや、
遠目で眺めながら、若木の間伐も改めてすることになりそうです。

また、作業がひと段落したところで、S恩師からヒントをもらったものですが、
憩いの場づくりの試みとして、ハンモックをつってみました。
ハンモックを手に入れる際、ネットで検索すると、
サイズも1人用のSサイズから2~3人用のLサイズまであるということを初めて知りました。
また、網目が粗く紐の太いものは、長い時間揺られていると、痛くなるということで、
メキシカンハンモックという、
色彩豊かな手編みの漁網のような網目が細かく、ひもの細い種類ものを、
1人でゆったり使えるMサイズ(5600円)と、2人掛けできるLサイズ(6600円)ものを、
ためしに1つずつ購入しました。

今回吊ったのはLサイズでしたが、これがすごく気持ちよかったです(*^_^*)

まず最初に、大目付が乗ってみました。
周りで見た城守さんたちは、ひっくり返ったりこけたりすることを期待していたようですが、
事前に、乗り方の動画を見て勉強していたので、恐る恐る乗りましたが、
こけることはありませんでした。

そのあと、城守さんと二人で腰かけてみたりしたあと、
S恩師に寝そべっていただきました。





意外と心地よかったのか、一眠りされていたようでした。
ただ、下草が多いことや風通しが悪いことから、
やぶ蚊が結構飛び回っていて、蚊取り線香などの虫除け対策は必須でした。
また、今回ハンモックを吊り下げた場所は、登城道際で、騒がしさもあるようです。
なので、ゆっくりと過ごせる環境にするには、もう一作業、一工夫が必要なようです。


この場所は、一つには石垣や草木に囲まれてゆっくりと自分の時間を過ごす場所として、
そして、結構珍しい植物や、城山にある草木がほとんどこの場所にそろっていることが
今回判明したので、ミニ植物園として、子供から大人までの楽しく学べる学習の場として、
利活用を考えていこうと思っていますが、これらの2つの方法は相反する面もあるので、
この2つが競合しないような環境づくりを、模索しながら実行に移していく予定です。

2011年7月17日日曜日

憩いの場づくり1 2011.07.03 その1

城守さん、そして恩師のブログには早々に記事が上がっておりましたが…

拠点づくりとして始めた郷土館のリニューアルもひと段落ついて、
新しいプロジェクトを始めました。憩いの場づくりです。

宇和島城の魅力の一つに豊かな緑があります。
大目付が大好きな文言なのですが、
明治23年の宇和島城の払い下げにかかる
8代藩主宗城公の嘆願書に以下のような言葉があります。

家祖開興の旧蹟に係り 古木鬱蒼頗る幽致を為し 永久保存可致勝区に候

意訳すると、こんな感じでしょうか?
城山は先祖のゆかりある場所で、古木が鬱蒼 と茂り景色もよく、
永久に保存しなければならない、すばらしい場所だ

この宗城の言葉がなければ、
宇和島城は今のような姿ではなかったかもしれません。
戦前には、城山の自然は植物学者にも高い評価をされているほどです。

ただ、一方で、江戸時代の際には手入れされていたところも、
手入れが行き届かなくなってしまっている現状もあります。
緑と石垣など遺構のより良いコラボをめざして、
モデルの場所として選んだのが、長門丸(児童公園)下の広場です。

城内ではその直線距離が60mと最長を計る、法面の美しい石垣があります。
宇和島城が臨海していたころは、海上からその美しい姿が見えていたかもしれません。


そして、目通りが3m、高さ20mを超える城内最大クラスのクスの大木がそびえています。
宗城公が城山にクスをお手植えしたという記録もあり、
その大きさから、ひょっとしたらその時の…かもです。


また、城内では珍しい中世山城時代の曲輪の面影も色濃く残っていて、
景色や歴史性に非常に長けた場所で、本城の魅力満載の場所なのです。

ただ、ちょっと鬱蒼としすぎていて、
これらの魅力にほとんどの人は気づかす、通り過ぎてしまいます…
そこで、城守さんたちと一緒に植生の手入れをして、
石垣と草木に囲まれた、宇和島城の新しい憩いの場を作ることにしたのです。

≫次回へ続く

2011年7月1日金曜日

忍者!?


宇和島城でも屈指の高石垣に忍者が!?
写真の中央あたりに人影があるのわかりますか?アップにすると…


大目付の職場の発掘作業員として勤めてもらっているMです。すごく身軽な方です
年に4回ほど、この藤兵衛丸や本丸、代右衛門丸といった高石垣の除草、
立面にするとなんと、800平米ほどの範囲をしてもらっています。

昨年までは、
Hさんという別の方が(この方も発掘作業員だったのですが)、作業をされていました。
もう5年ほど前になるのでしょうか、
Hさんから、「少しでも多くの人に、きれいな宇和島城を皆さんに見てもらいたい」と、
いままでは年に2回、業者へ依頼していた高石垣の除草を、
ボランティアで、しかもお一人で年に4回ほどされるようになりました。
大変うれしい申し出でした。

苔やシダなど感じの良い草花はあえて残したりと、
たいへん、丁寧に除草作業をしてもらっていたのですが、
その方が昨年、急に体調を崩されてしまいました。
お見舞いに伺ったとき、入院されていた病室から天守がきれいに見えました。
天守や城山がよく見える部屋をわざわざ選ばれたそうです…
「はよいかんと草もぐれになるけん、ようならんといかん」と身内の方には、
お城山を眺めがら、再々、口にされていたとのこと…。

大目付がお見舞いにいった翌日だったでしょうか、
残念なことに、亡くなられてしまいました…。大変ショックでした。
お通夜、お葬式にも参列しましたが、遺影の背景に、宇和島城が入っていて、
「主人は、本当にお城山が好きでね、本当にありがとうございました…」
と奥さんから言われた時は、大目付も涙ぐんでしまいました。
お城山が多くの人の思い出の中にあって、そしてそんな人の思いがあったからこそ、
お城山が残され、伝えられてきたということを改めて考えさせられました。

今は、Mさんがその意思を引き継いで、作業をしてもらっています。
HさんやMさんのおかげで、半年もきれいな状態でみれなかった高石垣たちが
いまは、草をはやしているときのほうが少ないくらいです。
本当に感謝、感謝です<(_ _)>

猛暑のなか、大変な作業ですが、安全第一に、
くれぐれ無理はされないようにお願いします(*^_^*)。